平成24年9月定例会一般質問

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○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) せっかくこういうすばらしいメッセージを県と一緒に出すということで、いじめのない伊那市ということで、住んでみたいなとか、伊那市の学校に通いたいなと思ってもらえるような市になってくれたらいいなと思います。
それで、次の質問に入ります。ネットいじめについての質問に入ります。サイバーいじめとも言われていますが、ネットいじめという言葉が既に一般的なものとなっています。通常のいじめよりも発覚するのがおくれてしまい、また短期間の間に広範囲に情報が広まってしまうという恐ろしさもはらんでいます。
ネットいじめという言葉を聞いたことがない方のために簡単に説明をさせていただきますが、文部科学省が発行するネット上のいじめに関する対応マニュアル事例集によりますと、ネットいじめ、つまりネット上のいじめとは、携帯電話やパソコンを通じて、インターネット上のウェブサイトの掲示板などに特定の子供の悪口や誹謗中傷を書き込んだり、メールを送ったりするなどの方法によりいじめを行うものとあります。
また、埼玉県教育委員会が発行している、ネットいじめなどの予防と対応策の手引きを入手してみましたところ、その中でネットいじめの特徴として、ネット上のいじめはネット内にとどまらず、教室などで従来の対面的人間関係の場におけるいじめを促進したり、逆に教室での人間関係の悪化がネットいじめに移行するとあると群馬大の下田教授が解説されています。ネットの空間をあたかも仮想のものであるとの意識から、気軽に人を傷つけてしまうというのもネットいじめの特徴になります。
ネットの問題も以前、御提案させていただきましたが、やはりいじめの問題を考えると、切っても切れない課題となります。誰かの悪口を書き込んだり、個人情報を流したり、果ては殺人依頼など、いじめの域を超えて犯罪と考えられるものもあります。
ネットいじめなどの問題についてどのような認識をお持ちか、お聞かせください。

○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。

◎教育長(久保村清一君) お答えします。
今、議員がおっしゃるように、早期発見あるいは早期対応というものが大変重要なわけですけれども、いじめの実態を発見しにくいというのがネット上のいじめというふうにお聞きしております。
保護者は、携帯電話や、あるいはコンピューターなどを子供に簡単に買い与えると。さらに、利用の実態も十分に把握できていないというのが実情ではないかというふうに感じておりまして、特定の子供に対する誹謗中傷が集中的に行われ、その被害も短期間で極めて深刻になるのがネットいじめであるというふうに捉えております。
ケースによっては、警察などとも連携を図り、書き込みの削除要請、あるいは学校と家庭が十分連携して、被害に遭った子供を最後までしっかりと守り通す、そういうことが極めて大事であるというふうに考えております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 今おっしゃったように、保護者が簡単に買い与えてしまって、買った先のことはなかなか実情を把握し切れていないというのがやはり問題の原因の一つであるんじゃないかなと思います。
伊那市の第2次地域情報化計画の中で、情報化に関して、教育について記載されているところですが、しっかりと本気になって取り組む時期に来ているのではないかと思います。ことしの3月の、総務委員会のときに、第2次情報化、伊那市情報化計画ができたということで、それを受けて何か新しく考えはあるかと質問しましたが、そのときは特にない、これまでの事業を継続してやっていくという趣旨の答弁をいただいています。
改めて伺いますが、ネットの便利さとともに、倫理やマナー関連の法規に関する教育の充実を提案いたしますが、御見解を伺います。

○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。

◎教育長(久保村清一君) お答えします。
小学校では、高学年を中心にパソコンを活用し、インターネットの利点、あるいはネットの注意点、危険性についても具体的な事例を通して学びを深めているということでございまして、あるいは社会科や総合的な学習の時間で調査活動にインターネットを活用する場合を捉えて、ネット利用の裏にある危険性についても具体的に学習を深めております。また、家庭においても、学級懇談や学年通信を通して啓発をしているところでございます。
中学校では、技術家庭科の授業でインターネットのマナーについて指導したり、あるいは県のパンフレットを全生徒に配布するなど、学級指導の中でもネットの利用の仕方について指導しているところでございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) インターネットの使い方とか、パソコンの使い方でも、ほっといても子供は覚えていってしまうもので、学校で時間を使うんだったら、本当に倫理だとかマナーだとか、そっちのほうを9割、9割以上でもいいと思いますけど、時間を使って、指導要領とかがあると思うので当然そうはいかないと思うんですが、そのくらいの比重でというか気持ちでやっていただきたいなという思いがあります。
平成20年に文部科学省が、先ほど紹介したマニュアルですが、ネット上のいじめに関する対応マニュアル事例集というのを発行しています。これも県のほうに配られて、そこからそれを市内でも活用しているということですが、実際にこのマニュアルはどのように活用されているのかお聞かせください。

○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。

◎教育長(久保村清一君) お答えします。
これがネット上のいじめに関する対応マニュアルということでございます。事例を簡単に紹介させていただきますと、掲示板への誹謗中傷に対して、除去依頼の具体的な方法、このようなものがここに出ておりますね。それから、児童生徒への指導のポイント、さらには保護者への啓発など、まだまだ具体的な例がたくさん出ているわけですけれども、大変に参考になる内容でございまして、児童生徒への指導、あるいは保護者への啓発、トラブル発生時の対応等に担当者を中心にして全職員が共有して活用させていただいておるところでございます。

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