憲法改正論議について思う
では、国民投票を維持しつつ、発議要件を緩和する改正はどうなのか・・・。この改正を認めてしまうと、一時的に多数を握った政党が、容易に憲法改正の発議ができるようになってしまいます。政権が変わるたびに憲法が変わってしまう、ということも起こらないではありません。
日本の憲法は硬性憲法です。日本と同様、またはそれ以上に硬性度をもつ憲法はいくらでもあります。それを、「時代に合った憲法に変えていくには手続が厳格すぎる」という理由で、ハードルを下げるのは憲法の自殺行為。これを一度認めてしまえば、いくらでもハードルが下がってしまう可能性もあります。
発議要件についても改正手続の範囲外であると解釈した方がいいと考えます。
憲法が安定しているということは国が安定しているということです。
国会の外に置かれている我々国民としては、冷静に、そして真剣に学び、判断することが求められます。
(2013年憲法記念日前夜 二瓶裕史)