ロコモティブ・シンドロームについて(平成26年3月定例会一般質問その1)
一般質問内容 平成26年3月12日
一般質問の議事録 平成26年3月12日
◆3番(二瓶裕史君) 3番、二瓶裕史です。よろしくお願いします。
先に通告しましたとおり、ロコモティブ・シンドロームについて、それから検討中の案件、その後どうするかの2点につきまして質問をいたします。
一つ目、ロコモティブ・シンドロームについて質問をいたします。なかなか聞きなれない言葉ですけれど、まず市長にお伺いいたします、ロコモティブ・シンドロームという言葉を聞いたことありますでしょうか。
○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
◎市長(白鳥孝君) 今回、初めて聞きましたが、中身を読んでみると、前からある内容かなということで、表現としては初めてでありました。
○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。
◆3番(二瓶裕史君) 日本臨床整形外科学会のホームページによりますと、ロコモティブ・シンドロームとは、運動器症候群とも言われまして、運動器の障害によって要介護になるリスクの高い状態になることを言います。原因としては、運動器自体の疾患と、加齢による運動器機能不全があると言われています。また、ロコモティブ・シンドロームは、メタボや認知症と並び、健康寿命の短縮、それから寝たきりや要介護状態の三大要因の一つになっています。
今、市長は聞いたことないというふうにおっしゃいましたが、実はこの間まで聞いたことなかったんですけども、調べてみると、伊那市でも、平成23年2月12日のいーなチャンネルにおいて、メタボの次はロコモということで特集をされていました。それから、伊那市地域包括支援センターのチラシで、これ、ホームページからも取れたんですけども、こういうロコモティブ・シンドローム、略してロコモというチラシが配られてまして、何年か前からですね、伊那市も取り入れてというか、広報しているということがわかったんですけれども、これらいーなチャンネル、それから今のチラシなどがあって、どれくらい市民の中で周知していると感じるのかお伺いしたいと思います。
それから、現在伊那市で、このロコモティブ・シンドロームについて、何か具体的に対策が取られているのかどうかお聞きしたいと思います。
○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
◎市長(白鳥孝君) このロコモという表現の中での周知は、これからかなという思いがあります。
それで、対策でありますけれども、「地域包括支援センターだより」など、広報を使ってこのロコモティブ・シンドロームについての一般、市民の皆様への啓発をしているということ、また、介護予防事業の重点施策、重点策として展開もしております。平成16年からですけれども、筋力向上トレーニングの教室を開いて、これによってのこうした対応ということも努めてきて、改善につながっているということであります。
伊那市の特色としまして、ロコモ予防指導に、理学療法士、それから健康運動指導士の専門職が当たっておりまして、腰や膝の痛み、そうした病を持った高齢者のかたにも安全に細かな指導ができてきているということであります。一定の研修を終えました介護予防ボランティアのいきいきサポーターが、ロコモ予防を通じて介護予防指導を行う教室を担うなど、市民の皆様の手による介護予防ということも実践をしております。
○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。
◆3番(二瓶裕史君) これまで、伊那市も含めて全国的に、メタボリックシンドロームについての対策はかなり力を入れてきて、実際に効果も出てきていると思います。今後のメタボリックシンドロームと並んで大きな社会的課題になるのではないかと言われているのが、今御紹介したロコモティブシンドロームです。既に多くの自治体でかなり本格的な取り組みが始まりつつあり、新聞報道でもさまざまな自治体の名前が挙がってきています。
伊那市として、ロコモティブシンドロームの対策、予防について、今後、どのように積極的に取り組むのか、お考えがありましたらお聞かせください。
○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
◎市長(白鳥孝君) 一次予防事業とか、あるいは二次予防事業によるトレーニング教室等ですね、そうしたことを通じて、こうした予防については積極的に取り組むという考えでありまして、来年度以降についても、今までやってきたことと同様に、ロコモ予防については積極的な取り組みをしていく予定であります。
それから、現在実施をしております事業は当然継続をするということと、平成26年度は、新たに長藤健康増進施設を会場とした「運動習慣定着プログラム」ということを行いまして、積極的にロコモ予防を実践していきたいと思います。さらに、この予防を拡大していくために、介護予防ボランティア、いきいきサポーターの養成と活動支援を行ってまいります。
○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。
◆3番(二瓶裕史君) このロコモ、通称ロコモと言われているみたいですけど、このロコモ予備軍が、2005年くらいの統計だと思うんですけど、全国で4,700万人、ロコモ予備軍ですね、が全国で4,700万人というふうに言われています。
それで、社会保障費の増大も非常に懸念されていて、ロコモの2025年問題というのがあるようです。これは、2025年になると、1947年から49年生まれのいわゆる団塊世代の方たちが75歳以上の高齢者になるということで、それより5年前の2020年には、75歳以上の年齢層が65歳から74歳の高齢者人口を追い抜くというときが来るようです。その差はどんどんどんどんと広がっていくと言われてまして、医療費も増大し、財政が圧迫されるということが目に見えている状況だということです。今からならまだ間に合うと思いますので、ぜひですね、この2025年問題というのも見据えて、しっかりとやっていただきたいなと思います。
また行政は、こういった新しい概念、新しい問題が出てきたら、いち早く情報を集めて、それを市民の皆さんにお伝えして、情報を共有していくということが非常に大切なことだと思います。さらには、それ以上、もうちょっと、一歩踏み込んでですね、市民のかたを教育していくと、そういう教育的機能というのも行政にはなきゃいけないものだと思ってますので、ぜひそういった感じでですね、啓発をしていっていただきたいと思います。
そういったことで、健康寿命ということは、市民の幸せな老後と市の財政の健全化という市民にとっても伊那市にとってもメリットしかないものだと思いますので、やらない選択肢というのはないと思いますので、今市長が、来年度は長藤の方でしっかりまた取り組んでいきたいということがありましたけども、市内全体でですね、できるだけいろんな多くの施設、会場で、こういったことを啓発しながら運動していっていただきたいなと思います。メタボ対策に合わせてこのロコモ対策を真剣に取り入れて、日本一の長寿の町、幸せな町を目指していただきたいなと思います。