議会改革視察(会津若松市議会)
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本年度の議会改革特別委員会は、誰もが認める議会改革先進地の会津若松市議会にて視察を行った。
視察日:平成25年5月15日
会津若松市議会では、この5月で市民との意見交換会が10回目を迎えたという。1回目の意見交換会から比べると大きく様変わりしたと言い、建設的な意見交換ができるようになり、終わった後には回った3か所すべてで拍手が起こるというところまできたという。
これは、冒頭の議長のあいさつの中の話だが、この話一つを聴くだけで、市民と議会の関係、市民の議会に対する信頼が垣間見えてくる。
市民との意見交換会について(5月と11月の年2回実施)
どうやって地域の課題を一緒に解決していけるか、ということ主眼に置いて意見交換をするのが原則。やはり地元地域の道路の拡幅等の要望的なものも多いが、これはだんだん減ってきているという。継続して行うということは、やはり大切なことで、継続して行うことにより信頼され、市民側も勉強し、より建設的な意見交換ができるようになるのだと思う。
参加者については、区長チャネルで参加者を募っているので、どうしても60歳以上が圧倒的に多くなってしまうということもあり、「地区別」に行う意見交換会だけでなく、幼稚園協会・保育協会や障害者団体等「分野別」の意見交換会も開催しているという。今後は、業界団体も行っていいのでは、といい、これは当市においても参考にすべきものかと思う。これまで2回の議会改革フォーラムを行ってきているが、やはり区長等を中心に参加するためなかなか若者の意見を聴く場にはならず、また、発言する方はだいたいが決まっている現状。これまで、行政や議会では、意見を聴くときに、たいてい地区別に行うことが多いが、積極的に分野別・業界別といったくくりで行うのもよいのではないかと感じた。そして、同じ意見が何度も出ることを防ぐために、前回の意見交換会で出た意見はあらかじめ議事録をまとめて配布しているといい、これも参考になるものである。
他市へ視察に行った際に、よく耳にするのが、市民との意見交換会や報告会をするにあたって、各地域へ出向く議員の班編成について。地元議員は入れるのか、入れないのか、など。この点について、会津若松市議会ではまったく考慮しないという。その点について、議長の発言はわかりやすい。「主語は『議員』ではなく『議会』である。チームとして当たることだから、どこの選出であろうと関係なく、機械的に割り振る。」と。地域の代表ではなく、市全体の代表である。とかく忘れがちな大原則であるが大切なことである。
会の性質は「報告会」ではなく「意見交換会」。報告会では一方通行になりやすいが、あくまでも政策形成をするうえで大切な意見交換である。そして、「議員はオールマイティであるべきで、職員のような縦割り的な考えを持ってはいけない。」という言葉は、身が引き締まる。
議会の新しい活動領域について…へ続く
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