白鳥市政の1年を振り返って(平成23年3月定例会一般質問その1)

一般質問内容 平成23年3月10日

  1. 白鳥市政の1年を振り返って
  2. 専門家派遣制度の創設について
  3. 悪質業者に嫌われる伊那市づくりについて
  4. 消費者被害ゼロのまちづくりについて

会議録検索システム

一般質問の議事録 平成23年3月10日

◆3番(二瓶裕史君) 3番、二瓶裕史です。よろしくお願いいたします。
 念願の市議会会議録検索システムが多くの関係者の皆様の御努力の結果、ついに今月から運用開始となりました。私もさっそくいじってみたのですが、とてもすばらしいと思います。発言者検索で、二瓶裕史と選択すれば、これまでの質問をぱっと表示させることができる。これまでのPDFによる会議録の公開から、これももちろん従来の会議録についても、大変な御苦労のもとに公開をいただいているとは思うのですが、この従来の会議録よりも、格段に見やすい会議録が誕生しました。発言者のほかにも、キーワードなどで検索ができるようになり、市議会の情報公開、市民との情報共有という観点から見て、大きな一歩、進化であると思います。市民の皆様におかれましては、この新システムを思う存分に活用をいただきまして、市議会とともに議員の活動にもしっかり監視の目を働かせていただきたいと思います。さらに、情報公開を進めるために、この勢いに乗って、動画配信まで一気に進めていただきますよう、市長を初め、関係者の皆様にお願いをして、会議録検索システムの案内を示させていただきます。
 さっそくですが、通告のとおり質問に入らせていただきます。白鳥市政の1年を振り返ってについて、質問をさせていただきます。本定例会冒頭、市長のごあいさつの中で、伊那市を子供たちがずっと暮らせる地域、お年寄りを尊敬し、家族と一緒に仲よく暮らし続けることのできる社会にしていかなければならないと改めて感じたとあります。その考えはもちろん賛成するところであり、自分自身もそれぞ目指して努力をしようと、市長のあいさつを聞きながら、改めて感じたわけですが、ずっと暮らし続けたいと思う伊那市にするためには、雇用が安定していなくてはなりません。この豊かな自然を大事にしなくてはなりません。伊那市が貧乏になってはいけません。それぞれ場合によっては対立する利害をとはらんだりして、難しい課題であるかと思いますが、自分にできることは何だろうとしっかり考えていきたいと思っております。
 そこで市長にお伺いいたします。こういった理想の伊那市に近づけるために、この平成22年度を振り返って、この政策事業はよかったので、来年度以降も引き続き力を入れていこうというもの、もちろんたくさんあろうかと思いますが、伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 昨年の4月から間もなく1年になろうとしておりまして、その間政策を掲げながら今まで取り組んでまいりました。議員おっしゃる力を入れてきたこと、まず第一には、対話です。対話と現場主義ということを基本にしてやってまいりましたので、多くの皆さんとのディスカッションを重ねてまいりました。昨日ちょっと数えてみたんですけども、市民の皆さん、それから団体も含めて32回、それから職員が16回ということで、合計48回のミーティングというか対話、語りた伊那ということでやってまいりました。人数的には2,000人を超している数字でありますけれども、そうした多くの方と話をする中で、市の向かう方向、それから課題、あるいはそれぞれの皆さんが持っている思いとか、地域振興に対する熱い情熱とか、さまざまなことを話を一緒にさせてもらいました。それが、一番力を入れた点であります。また、個々に話を申し上げますと、財政の健全化をどうしても私は、大きな課題としてやりたいということで、長期的な財政健全化プログラムを立案をし、そのプログラムに沿って今動き始めております。これから大きな事業が幾つもあります。消防署の移転の問題、あるいは新ごみ中間処理施設の問題、あるいは耐震化もあったり、支所公民館の改築、あるいは保育園の改築、統合もあります。そうしたことをこれから誤りなく執行していくためには、財政について今から健全化を図らなければいけないということで、このことにも職員の皆さんとも情報を共有化しながら取り組んでいるところであります。それから、小学校6年生までの医療費の無料化ということでどうしてもしたいということで、前々から思っておりましたけれども、実施するには見ていただける先生、ドクターの受け入れる体制、それからかかる側の保護者、PTAの皆さんの考えとか、あるいはいろんな方々が、こういうことについては関係するので、予算のこともあります。そのことについて、御協議をいただいた伊那市医療政策審議会の設置をし、諮問をしながらまた答申を受けたということで、いよいよ今3月議会にもお願いをしておりますけれども、医療費の無料化に向けての取り組みというか実施がことしから始めることができるということも、大きな足跡ではなかったかなと思います。また、お年寄りの皆さんにということの中でも、無料入浴券の配布ということで1人4枚なんですけれども、そうしたことについても、取り組みができました。そのほかにも、木育の推進だとか、あるいは医療保障連携の委員会の設置も行われたりとか、具体的にはこれからのことでありますけれども、そのほかにも、政府の仕分けによって、一時は切り捨てられました有害鳥獣に対するさくの設置を、6月定例議会でお認めいただいてつくることができたということ、そんなようなことがこの1年間の中で特に力を入れてきたことであると。そうした中でも、意識改革、行政改革に向けての職員の意識改革ということも大事なことでありますので、このことにも手をつけ始め、これからまた徐々にその効果が出てくるという期待をしているところであります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) やっぱり一番最初に、こう対話、現場主義という言葉があったと思うんですが、私も対話というのを重視しているというのは、すごく市民にとっても、市長がうんと近くに来たなという思いをしている人も多いと思いますので、今後もぜひ続けていただきたいと思ってます。その点について、またちょっと後で話触れますけども、その前に、じゃ次に、この政策事業については、今考えると、こうしたほうがよかったので、少し反省すべき点があって、来年度以降は見直したいと、ちょっと反対のマイナスの面ですけども、そういったところがありましたら伺いたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 始まったばかりで、見直しというところよりも、むしろ来年度に向けて、さらに取り組みたい、力を入れたいということの事業について、お話をさせていただきたいと思います。企業誘致はもとより、先ほど議員さん、二瓶議員おっしゃったように、雇用の確保、働く場所をどうしても必要だということ、このことは、私も全く同感でありまして、ここで生まれた子供たちが、ずっとこう暮らし続けることができる地域、それからお年寄りを尊敬しながら、また家族と一緒に暮らせることができる地域、そうした地域であるためには、やっぱり働く場所がなくてはならないということで、これからも企業の誘致はしっかりやっていかなければいけないということであります。と同時に、農業についても、復活復権を図りたいということで、農業にもしっかり力を入れたい。これも、農業も雇用の場としては、大変大きな受け皿というか場所になりますので、農業にも力を入れたいということで、この地域の持っているさまざまなポテンシャルがありますので、そうしたもの、農業でいえば、お米を初めとする穀物、あるいは根野菜もそうですし、果樹もそうですし、あるいは酪農もしかり、さらには花卉もそうです。花栽培も、そうしたものをすべて含めたそうした潜在的なものを引き出しながら、関係するJA、あるいはそのほかの農業団体の皆さん、そうした方々との連携をしながら、農業振興には、なお一層力を入れたいということが私の考えであります。それと、財政の健全化プログラムについては、今までどおりきちんとプログラムに沿った執行をしていくということ、それと、観光についても、ダイナミックにやりたいということで、広域観光であります。伊那市だけではなくて、この伊那谷全体を含めた幅広い、また、深遠なその観光について連携をとりながら、さらに、海外からのインバウンドも含めて、そうした観光には力を入れたいと。特に観光というのは、まだまだ小さい、観光消費額産業でありますので、このことはまだこの地域にとっては無限の可能性があるということで、このことについては、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。上げれば切りがないというか、枚挙に暇がありませんけれども、教育、子育て支援、そうしたことも、これからもやっていかなければいけないし、特に、私は子育て支援というのは重視をしております。この地域で生まれた子供たちがという、そのフレーズからいくと、子育て支援、それから国の体系すら左右する教育、この教育もこの地域でしっかりとやってまいりたいということであります。お年寄りを大事にという点においても、おじいちゃんおばあちゃん知恵袋授業とか、お年寄りの皆さんが活躍できる場、それから生き生きと、堂々と地域で暮らせる社会ということに視点を置いて取り組んでいきたいということであります。それともう一つ、景観行政団体への取り組みをしたいということで、お願いをしているわけでありますけれども、この伊那市のみならず、この上伊那、また、伊那谷全域を含めたときに、この地域の持っている、将来にわたってかけがえのないものというのはやっぱり景観だと思います。この景観をきちんと保全しながらいかなければいけないと。そのためにも、伊那市だけではなくて、この地域全体の自治体も含めて、また長野県も連携をして、景観というものを後世に受け渡す大切なものとして取り組んでまいりたい。そのための景観行政団体ということも視野に入れながらやってまいりたいと思います。何よりも、こうしたことを実現するためには、個人の力では到底及びませんし、また職員とも連携をする中で取り組むことも随分あります。また関係団体、また、特に議員の皆さんとも連携をして、また、支援をいただいてやっていくという考えでおりますので、お願いを申し上げたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 定例会冒頭のようにしっかり御丁寧にいただきましたけれども、今質問したのは、マイナス、こうだったらよかったのになというところをお聞きしたんですけど、実際始まってまだ1年ということで、継続中ということだと思うので、今のような答弁になったと思うんですが、その中でも、観光というものをこの間、きのう高遠の桜の観光、実はお金余り落ちてないという話もあったと思うんですが、それに加えて通年観光というのが、大分難しい、なかなかこううまくいかないというところもあると思うんですが、その辺の対策というかアイデアというのをしっかり考えていきたいし、考えていただきたいと思っております。やっぱりこの伊那谷のよさというのは、二つの大きなアルプスに挟まれて、中にすごい勇壮な天竜川の走っているところの地形だけ見ても、来る価値あるなと思う人は全国に本当に多くいて、駒ケ岳とか、伊那って例えば伊那って名前を知らなくても、駒ケ岳という名前は知ってるよとか、そこは厳密に伊那かどうかというのは別な話ですけど、そういうアルプスを求めてくるという人は結構多いので、そういう人たちに対して、もっとこう全国から集めて、駅伝のまち伊那市、ソフトボールのまち伊那市、登山・山岳のまち伊那市とか、そういう感じの観光というのも、市長前からおっしゃってるので、今後そういう展開があるんだと思いますけども、ぜひ進めていただきたいと思います。今回の市長の先ほど言った、これはよかったというところのは、やっぱり対話に関してなんですが、これも市長と語りた伊那というので、今いただいたみたいに市民や団体等32回、それから職員の方との16回、計48回2,000人を超す人との対話集会というか、語りた伊那が行われたということなんですが、本当に先ほども言ったとおり、市政を身近に感じるし、市長も身近に感じるという、とてもいい機会で、それは市長にとっても市にとっても、市民の生の声をこう聞くことができるって、すばらしいチャンスであると思うので、今後も続けていただきたいと思うんですが、ただ、どうやればこれを催すことができるのか、開催をお願いすることができるのかって御存じない方も大分いらっしゃるので、申込書というのがあるようなんですが、それはもうちょっと入手しやすい形にするということは、可能かどうかをお伺いしたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) そうした申し込みというか、直接秘書課のほうに連絡をしていただいてとるということも可能ですし、また、申込書を持っていってもらって記入してもらうということも可能です。確かにわかりにくいという点があろうかと思いますので、もうちょっとわかりやすくというか、何かでアナウンスをしながらこういうふうにしながら、語りた伊那ができますよということを案内したいと思います。ただ、この語りた伊那ということについて言いますと、私は基本的にこの地域が元気になったり、地域振興につながったりということを基本にした語る会ということで始めましたので、往々にしてこうあのことをお願いしたい、このことをお願いしたいという、陳情的なことで申し込みがある場合があります。でも、そのときには、語りた伊那を始めている中で、陳情があることは、やむを得ないとしても、最初からこう陳情のための語りた伊那では意味がありませんので、そうしたことは、また議員さんを通じてとか、区長さんを通じて、市のほうに上げてもらうと。私は先ほど申し上げましたように、この地域が元気になるため、この地域がまた地域の振興につながるといった夢の話をしたいということを基本にしておりますので、そんな点においても、それをベースにした語りた伊那というのを開きたいという考えであります。身近にあって常に横にあるようなそういう部分、それから申し込みがしやすいということについては、もう一度検討してみたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) その地域振興だとか地域を元気にしたいという趣旨で開く会だということなんですが、申し込み書に話し合いたい内容を書く欄があると思うんですけど、そこを見た結果、ちょっと今回お断りしようというケースは今まであったんでしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 最初に、この趣旨のことをきちんと伝えてないというか、御理解いただけない場合については、陳情的な項目が多い場合がありますので、そうしたときには、もう一回改めてこの趣旨はこうですよということでお願いをして、書き直してもらったことはあります。ただ、地域を元気にするため、あるいは地域振興につながるという話を始めていくと、あれをこうしてくれたほうがいいよとか、当然そういう話になりますので、それはもう最初から言下に否定するものではありませんから、対話の中で出ることについては、十分承知もしながら対応していきたいという考えであります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) この語りた伊那自体が、やはり地域振興だとか地域を元気にという趣旨だということを知らない人がもちろん多くて、市長と直接会えば、お願いができる。直接お願いができるという、そういう機会だと思っている人が大分多いと思うので、それを広報するためにも、申込書とその趣旨と合わせてホームページにいつでも申込書をダウンロードできるとか、市報にはさみ込むだとか市報で案内をするということをするということは可能かどうか。よろしくお願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 十分可能だと思いますので、担当と検討させていただきたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) ぜひよろしくお願いします。市長が大切にしている言葉、漢字として耳偏の聴くという字があると思うんですが、使い古された言葉かもしれませんが、耳と足す目を横にして、目と心、だから耳で聴いて、目で聴いて、心で聴く、が3の聴くだよという。耳で聴いて相手の言ってることを理解して、目で聴いて相手の表情を読み取って、心で聴いて相手の心情、本音を感じ取るという、それが聴くという字だと思うんですが、ほかにも耳と14の心で聴くとか、そういう言い方もしますが、やっぱり心で聴くというのは、うんと大事な感じだと思うんです。ただ、心で聴くって本当に難しいことなので、それも自分も常々いろんな人の話を聞いて、やっぱり言葉だけをこう信じてしまうと、相手の本音がこう引き出せなかったり、相手の本当の言いたいことというのは理解できなかったりしたりするので、その辺ただ聴くというだけ、もちろん市長もそれはわかって、対話、聴くってこの字を使ってると思うんですが、いろんな立場の方、小さい声、大きい声を差別、区別なく、ぜひこれからも聞いていっていただきたいなと、それをお願いして次の質問に入らせていただきます。

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