食の安全と地産地消について(平成23年9月定例会一般質問その2)

一般質問内容 平成23年9月9日

  1. 3月11日震災時における市内小・中学校の対応について
  2. 食の安全と地産地消について
  3. 伊那市を広報することについて

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一般質問の議事録 平成23年9月9日

 次の質問に入らせていただきたいと思います。2番目として食の安全と地産地消についての質問に入ります。原発事故以来、放射能汚染の問題から食の安全というものはこれまで以上に注目をされてきております。そのような中で、やはり長野県産の食品については安心して食べることができ、大きな感謝をしているところです。
 さて、小さい子供たちにとっては、大人と比べ物にならないほど、放射能の影響を受けやすいということもあり、小さい子を持つお父さん、お母さんたちの中には、給食は安全なんだろうかと大きな不安を持っている方が少なくありません。
 そこでお伺いさせていただきますが、4月以降学校給食で使われている地元食材の割合、地産地消の率を教えてください。

○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。

◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。若林議員さんにもお答えを市長のほうからさせていただいたと思いますけれども、伊那市内の小・中学校における地産率でございますけれども、これにつきましては野菜ばかりではなくて魚介類、肉類、加工品なども含まれた率になっております。昨年22年度は県内産47%、そのうち市内産が26%、21年度は県内産が46%、市内産が26%、20年度は県内産が50.1%、市内産が30.5%、このようになっております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) それはおととい聞いたので知ってるんですが、通告したのは4月以降学校給食で使われている地元食材の割合です。お願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。

◎教育委員長(松田泰俊君) 4月以降は6月に調査したものでありますけれども、県内産が41%、うち市内産が20%でございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 金額ベースの率ですか。

○議長(伊藤泰雄君) 竹松教育次長。

◎教育次長(竹松武登君) お答えしたいと思います。この地産地消率というのは、品目数で県下一斉に統一された調査案がございまして、従いましてこれは品目数になります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 一般質問の初日の答弁でありましたが、学校給食の牛乳の件ですが、現在八ヶ岳乳業の牛乳ということで、産地について市長の答弁で長野県産は50%使っているとおっしゃってましたが、聞くところによると、8月25日に教育委員会から文章が出ているんですが、そこでは山梨県産と群馬県産が25%ずつ入って長野県産が50%ということです。やはりこう毎日飲むものなので、生産者が目に見えてとか先日の議員からの質問にもありましたが、素性のわかる食品、長野県産の牛乳を子供たちに飲ませてあげたいと思わずにはいられません。すずらん牛乳の話も出ていましたが、金額の面で折り合いがつかなかったという、答弁があったかと思います。国の学校給食用牛乳供給事業実施要綱の改正に伴って、平成13年1月の3学期から納入業者の決定が県で1本の入札制度に変更されたということで、この大手乳業メーカーが納入していることになったそうですが、地産地消を強力に進めようとしているのに、また、せっかく酪農家がこんなに多い長野県なのに、50%しか長野県の牛乳が使われていないというのはこれでいいのかなと思わざるには負えません。下伊那の高森町を見てみますと、地元の安全でおいしい本物の味の牛乳を子供たちに飲ませてあげたいということで、信州市田酪農というところの牛乳を使っているとのことです。当然大手の牛乳よりは金額的に大きくなってしまうのですが、じゃあどうしたかというと、まちのほうで牛乳代として補助金を出しているということです。食育、地域振興、酪農振興、農業振興、どの面から見てもすばらしい取り組みだと思います。
 地元産のものを使うと給食費が上がってしまうという問題があるのでしたら、地元の農業振興と食育への投資ということで保護者が負担する給食費はそのままで、市がふえた金額分を補助してはいかがでしょうか。先日の答弁で教育長は学校給食についておいしい給食が提供されることが一番大事とおっしゃっていました。食の安全を徹底するためにはそのくらいのことはやってもやり過ぎではありません。いかがでしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) すずらん牛乳の話でありますけれども、価格面だけではなくて、実は調査の中では生産ができないという、生産の量が決まっていてこれ以上無理だという話を聞いておりますので、生産体制が整えばそういうことも検討はできるかもしれませんけれども、現状ではちょっと難しいかなという考えであります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) わかりました。そしたらほかのところでも、地元、県内産で生産が可能だというところがあれば、そういうところに切りかえるというか、県で1本で納入しているところから切り離れて、独自にそこと納入してもらうということが可能だということでよろしいですか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 食材の価格とそれから生産量、供給量ともどもありますので、これは総合的に研究をしてからでないと先に進めないと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) わかりました。ちょっとさっき話したんですが、8月25日に伊那市と伊那市教育委員会から各小・中学校かな、保育園か中学校かちょっとあれですけど、保護者に対して文章が出ていますが、その中では出回っているものは安心だと。流通しているものに心配なものはないということが書いてありますが、それも市長を初め担当者の認識だということですが、そのお考えは今でも同じでしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 今私たちが、得ることができる情報の中で判断をしておりますので、現段階でも安心だという認識をしております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 先日製茶から流通している製茶からの抜き取り調査でセシウム、放射性セシウムが検出されたというニュースが結構大きくなりましたが、そのニュースを受けても考えは変わらないでしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 問題のあるものというのは基本的には使うことはありませんので、そういう点でおいては安心だという認識であります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 問題になるものは使うことがないから安心だと。出回っているものがすべて安心だというわけじゃなくて、問題のないものは使わないから安心だって、何かすごく難しいようなことを言われたような気がするんですが、この際ですね、伊那市の農産物は安全だということを全国にアピールして、その伊那市の農産物自体をブランド化してしまうためにも、単にこう原発から離れているから伊那市の農産物は安心なんだよということではなくて、しっかりと測定をして堂々とアピールしていくことが伊那市をアピールする上でも、また、心配をしている方たちにとってもとても大切なことだと思うんですが、いかがでしょうか。市民の不安を取り除くのも、行政の重要な使命だと思いますがいかがでしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) もちろんそうした考えは共通であります。放射能の検査につきましては、長野県が定期的に行っております。広域的にも、また品目、多品目に対しての農産物に対して実施をしながら公表をしております。伊那市もその内容についてはホームページに掲載をしておりますので、そうした点においては異常値というものが今のところ出ていないという認識であります。伊那市のみの検査で安全であっても、周辺から出る可能性というのがありまして、県の検査の結果、広域的に安全だという長野県での判断というものは尊重すべきではないかと。それともう一つ、検査する機器というのが非常に高額だという点もございます。さらにJAとしまして、県下統一で必要に応じて放射能検査を実施する予定であるということも聞いております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) JAが検査を行ってもですね、地産地消が例えば給食が地元の農家の方から納品している場合は、JAを通らないわけですので、そういうJA系統で通っているもの以外については、そういう検査をされていないということなので、前回の議会でも陳情が上がってました。趣旨採択になりましたが、食品の放射能測定に関しては、測定機というのは今市長がおっしゃったみたいに本当に高額で、一個人ではとても買えることができないものですので、伊那市に1台それを購入して、給食のもはかるのもそうですけど、例えば農家で農産物つくっている方が持ち込みで幾つか調べられるようにするようなことというのは可能かどうか。その測定機の購入について可能かどうか。お願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。

◎市長(白鳥孝君) 放射線量の測定については、伊那市でも機器を購入してということで、6月、5月でしたかね、購入の依頼をしているものがありまして、9月の26日だと思います。納入ができそうだという話をいただいております。そうしたことによって、屋外についての放射線、測定ができるわけでありますが、農産物それぞれについて測定をする機器ということについて、購入ができるかというと、ちょっとこれは余りにも高額だと思いますので、この場でできませんとは言えませんけども、横との連携が取れて、そうしたものが例えば先ほどJAと言いましたけども、そうしたところでもやります。あるいは違うところでもやった情報をお互いこう交換しますよということができれば、そうしたことについてはきちんと情報をいただいて公表していくべきだという考えであります。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) その空中線量のはかる測定機、伊那市も購入したということなんですが、やっぱり空中線量と農産物は全然違うくて、例えば汚染された肥料を使っていた場合、土壌汚染からその農産物がどんなんだとかそういう話もありますし、その空中、空間の放射線量が低いから農産物安全だとはなかなか言えないわけで、ちょっと農家をやっている方からお話を聞いたんですが、今までうちの農産物は安全だよって自信を持って売っていた方がいるわけです。それは、無農薬を使っていて手間はかかるけど無農薬を使って安心だと自信を持って、お客さんに渡していたんだけども、昔は安全と言うと無農薬だったんです。農産物。今は、安全と言うと放射能汚染されていない農産物というのになってしまって、物すごい悲しい思いをしているようです。せっかく大きな苦労をして無農薬で手間暇かけて農産物をつくっても、安全だよって自信を持って言えなくなってしまったと言うんです。それは伊那市は空中線量が低いから安心だよって言えるんだけれど、実際農産物を測定しないから絶対安心だよって言えないからそこがつらいという話をして、物すごく悲しい思いをしていると言いました。
 その地元のやっぱり農業振興というところからも、ある程度お金をかけても非常に大事なことだと思いますので、ここではしないとは言えないっていうくらいの答弁を聞くと、難しいのかなという思いはするんですけど、ぜひ困っている人というのは物すごい多くいて、別に不安をあおるために放射線量0.何とかですよとか言うわけじゃなくて、安心してもらうために測定することなので、ぜひ市としても真剣に考えて前向きな方向でというか、いろんな方に話を聞いて検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。

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