平成24年9月定例会一般質問
一般質問内容 平成24年9月5日
一般質問の議事録 平成24年9月5日
◆3番(二瓶裕史君) 3番、二瓶裕史です。よろしくお願いします。
本定例会の一般質問では、命を守る教育ということで、大きく2点にわたり、市長及び教育委員会の御見解を伺います。1点目は、被災地に学ぶ防災教育について、2点目はネットいじめを含むいじめと犯罪についての質問をさせていただきます。
では、まず1点目の被災地に学ぶ防災教育についての質問をいたします。
今、飯島進議員のほうからも会派での視察についての報告がありましたが、そのとおり、先日、会派のほうで岩手県、宮城県へ視察に行ってまいりました。それぞれの海岸を自分の目で確認してきたわけですが、復興なんてとんでもない。現地の職員の方の言葉を紹介しますと、何から手をつけていいのかわからない、さらに手のつけようがないとのことです。これまで普通に存在していた家や集落が一瞬のうちに流され、残ったのはこの地で多くの方が生活されていたという名残のコンクリートの基礎部分ばかり。気仙沼の議長の話では、目の前で百も千もの家が壊れていく、ほこりが煙のように立ち上り、この世の終わりかと思ったと言います。今なお、多くの恐怖と不自由の中で暮らす被災地の方のことを思うと、本当に息の長い支援が必要であるとの思いをいたしました。
その気仙沼の危機管理課で伺った話ですが、やはり防災教育というものの効果は絶大であるとのことです。防災教育に力を入れている学校と、残念ながらそうではない学校では、本当に大きな差が出てしまうとのことです。これは、実際に震災を経験した方の言葉は大変重いと思います。
備えを常にとは以前も紹介しましたが、ボーイスカウトのスローガンです。あらゆる問題に対して常に備えをしていくことは大事なのですが、防災分野ほどこの言葉がピタリと当てはまる分野はないでしょう。
先日の全員協議会の席で、伊那市の土砂災害警戒区域に関しての資料が配られました。伊那市にも危険な箇所がたくさんあるわけです。ましてや、これから間違いなくやってくると言われる東海地震に備えなくてはなりません。
市長及び教育委員会に伺います。新たに土砂災害警戒区域というものも念頭に置かれるかと思いますが、防災教育の重要性について御見解を伺います。
○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
◎市長(白鳥孝君) 防災教育あるいは訓練という表現でもいいかと思いますけども、やはり訓練は何回やっても必要だと。訓練イコール練習ということになれば、練習があって初めて試合ができるということになるわけです。災害が試合ということではないんですけども、常に備えるということは最も重要なことだと思っております。
そうしたときに、日本国中一様な訓練があるわけではなくて、やはりこの地域、伊那谷という自然、あるいは自然の特質ということを十分理解した上で行っていかなければいけないと。川に近いところ、あるいは山の斜面に近いところ、あるいは近くに沼があるのか、ないのか。さまざまな条件は違いますので、そうしたことも十分把握した上で、自分の命は自分で守るということを教えていくことが大事だと思います。
それから、学校教育の中での防災教育、やはり命にかかわる教育であります。大変重要でありますので、常に私たちの身近にある危険ということは車だけではなくて、さまざまな危険ということを含めた、そうした教育を展開していくことが重要だと思っております。
○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。
◎教育長(久保村清一君) お答えします。
市長答弁のとおりだというふうに、基本的には思っております。
学校は一番安全安心なところでなくてはならないと、そういうふうに基本的に考えておりまして、各小中学校では、校内や学校周辺はもちろんですけれども、学区内の危険箇所等の実態を十分に把握して、その情報を教職員間で共有しながら防災マニュアルの点検と見直しを行っております。それをもとにして総合的な学習や、あるいは社会科、あるいは理科等の教科学習の中でも防災についての学びを深め、そして命を自分で守っていくと、そういう備えをしていくことが極めて大事であると、そういうことで取り組んでおりますし、またこれからも一層取り組んでまいりたいと、そんなふうに考えております。