法教育について(平成22年9月定例会一般質問その2)

一般質問内容 平成22年9月7日

  1. 6月議会の振り返り
  2. 法教育について
  3. インターネット教育について

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一般質問の議事録 平成22年9月7日

 それでは、今回の議会での一般質問に入らせていただきたいと思います。私は個人的にですけれども、10年来憲法とか行政法、ネット犯罪法学教育について、重点的にちょっと勉強をしてきているわけでございますが、その中でもとりわけ法学教育というのには、大きな情熱を持って取り組んでおります。現在は社会人、つまり大人の方を対象として行っているわけですが、本来は初等教育、中等教育段階での法学教育が一番大切だと思っております。
 予防法学という言葉があります。似た言葉には、予防医療だとか予防医学という言葉がありますが、大きな病気をしてから治療するのではなくて、病気を防ぐために日ごろからの生活に気をつけ、専門家の指導のもとに、知識を得、また、定期的に診断を受ける。これはだれもが否定しえない非常に大切なことだと思います。こういう予防というものを、医学だけではなくて法律というものと結びつけて考えてみようと思うのです。
 一般的に法律というものは余り身近なものではありません。しかし、法治国家である以上、法律は身近に存在しない人などいないのです。それはもちろん子供たちにとっても同様です。物を売る、買う、借りる、すべてこれ民法上の契約になりますし、道に落ちていた財布を警察に届けないで持っていっちゃう。猫ばばですが、これは契約云々どころか遺失物横領罪などの刑法上の罪になってしまう場合もあるというところもあります。
 この一般的に予防法学とか予防法務というのは、紛争が生じないためにあらかじめ協議書や契約書をつくりましょうという話で出てくるものですが、そうではなくて、生活していく上で、知らなかったから失敗した、知っていればこんなことにならなかったのにということを防ぐために、また、法律でだめと書いてあるから思いとどまるというように、歩むべき道を踏み外さないようにするために、あらかじめルールや決まりごと、つまり法律ですが、これを小さいうちに学んでおきましょうというところまで考えを広げるべきだと思っております。ざっと考えただけでも、国民主権、人権尊重、平和主義を定めた国家の基礎法である憲法、それから大きくなって悪い人にだまされないようにねという消費者教育、罪を犯すとそれ相当の罰があるんだよという犯罪教育、少年法などは考えられると思います。
 まず、お伺いいたします。これまで小中学校において、法学についての授業、学習会等開催したことはありますでしょうか。開催したことがある場合、時期・回数等を教えてください。また、そのときの講師は学内の先生だったか学外の講師だったかも合わせてお願いいたします。

○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。

◎教育長(久保村清一君) 現在、小中学校では、社会科とかあるいは道徳、特別活動の中で、憲法や生活のルールについて、あるいは消費者保護等について学習をしているというのが現状でございます。
 伊那市内で特筆すべきことを申し上げますと、実は春富中学校、それから西箕輪中学校、この2校におきまして、全校の討論によりまして、いじめ根絶の人権宣言を採択したと。こういうことがございまして、これは自分たちの生活課題を見直して、よりよい生活のあり方を求めていくという、そういうまさにすばらしい法教育の実践事例ではないかと評価をしているところでございます。
 外部講師等による法に対する学習会というようなものは、今のところ行っておりません。
 以上でございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) はい、ありがとうございます。
 (2)のほうに行きますが、次に継続的な法学教育の実現可能性について質問をさせていただきます。社会の内なる活力を引き出すために、新学習指導要領で、法や決まりの教育の充実がうたわれているところでございます。
 東京都の教育委員会では、自由で公正な社会の担い手として、主体的に社会の形成に参画する資質、能力を育成するために、法に関する教育に取り組んでいるといいます。この法に関する教育を通して、育てたい児童、生徒像を以下のように定めているといいます。まず一つ目として、法や決まり、ルールに対する興味、関心を持つ、それからもう一つ、法や決まり、ルールの基本的理念や意義、役割について知り、理解する。それと三つ目として、法や決まり、ルールを順守したり、それを利用して問題の解決を図ることで、主体的に社会の形成へ参画しようとする。この三つの生徒をつくりたいということで、取り組んでいるようです。
 廊下を走っちゃいけません、と言い続けたって守らせることはなかなかできないと思います。廊下を走ると転んだり、お友達にぶつかってけがをさせちゃうよとか自分がけがをしちゃうんだよという理由を言って、初めて納得させることができると思います。決まりごとやルールができた趣旨、それがわかれば気をつけようと思うものです。
 法学教育は、欧米では普通に行われていることであり、また、国内でも東京都や品川区、さいたま市、それから京都市など、力を入れている自治体もふえてきました。
 憲法を初めとする法学教育、さらには、消費者教育、犯罪教育は、予防法学の観点からも、また、法が持つ犯罪抑止という一般予防的な効果としても、非常に期待をされ重要なものと考えます。
 できればこのような教育を、小学校1年生~中学校3年生まで段階的に、また、継続的に続けていくことが必要と考えます。先ほど答弁に社会科とか道徳でということがありましたが、その法学という授業は、もちろん取れないとは思いますので、そういったところで、横断的に幅広くということにはなっていくと思うんですが、継続的に続けていただきたいというような思いがあります。
 それは年に1回やればいいとかそういうものではなくて、授業日数も減らされているところで、新しいことをふやしていくというのは非常に大変だとは思いますが、そういったことが可能かどうかというところを聞かせていただきたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。

◎教育長(久保村清一君) 日常的な活動としましては、やはり児童会とか生徒会活動の中で日々の自分たちの生活を見直し、そして必要なルールをお互いに確認しつくっていくというところから、今の二瓶議員のような法に関する興味、関心、あるいはその必要性を感じ取っていく、そういう子供たちが育ってくと考えております。
 しかし、現在では国の制度として、裁判員制度というようなものが入ってまいりまして、紛争も個人対個人というふうな、それを解決していくということがかなり必要になってきている。そういう時代にあって、今回の学生指導要領の改訂におきましては、小・中・高校とも社会科とかあるいは公民科を初め、道徳特別活動などにおいて、法に関する指導の充実というようなものが行われるようになってくるということでございます。
 これまではどちらかと言うと、憲法とかあるいは国の制度という公的なものが中心だったんですけれども、先ほど申し上げましたように、これからは、個人と個人との紛争をそれぞれが解決していかなければならない。そういう力をつけていくということも大変重視されたそういう内容になってきていると思っております。
 方法的には、例えば模擬裁判とかあるいは学級のルールづくりというものを取り入れながら、グループでの意見交換とか議論を行うことを通して、自分たちで解決していくと。そういう態度を育てていくことが大切になってくると思います。
 こうしたことが、この法教育を通じて、異なる意見の人との対話とかあるいは議論をする力や合理的な考え方を身につけていく。そういった主体的に社会に参加していく態度の育成にとっても大変重要であろうと考えております。
 なお、外部講師についても、これからは大いに取り入れていくようなことも検討していかなければならないだろうと考えております。
 以上でございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) フィンランドの話になりますが、ちょっと確実な裏を取れなかったのであれなんですけど、小学校1年生の教科書の社会科の1ページ目を開くと、犯罪という章から入るという教科書があるようです。実はいろんなところで法学教育って小学校1年生からやってるんですが、それで青少年の犯罪がうんとぐっと減ったという事例もあります。こういうことやったらいけないんだと思うだけで、性善説で言えばそんなこと教育しなくていいんですけど、やっぱりそれなりの悪いことしたら罰があるということを、小さいころに知っとくというのは、やっぱ心のブレーキになるというのは実際にあって、でもアメリカのほうでは、法学教育やってるんですけど、凶悪犯罪減らないというそういう効果の出てない例もあるんですけれども、その一定の効果出ているところもあると言われています。フィンランドでは、もうちょっと外れますが、教育の目標はよき納税者を育てることだという何年か前の首相だった方が言ったと思うんですが、そういう政策を明確に示してやっていた時期もあるということを聞いてますが、私もうちょっと広く考えて、教育を含めた行政全体というのは、その目標はよき納税者を育ててよき経営者を育てるというところだと思うんです。やっぱり税収が歳入がないと何もできないですし、雇用を確保しないと市民の生活の安定って達成できないと思うので、その周りに福祉というのは当然あるんですが、それは柱ではなくて、収入と雇用、働く場があって、その周りで福祉とかをつけていくことだと思ってるので、その2本というのが非常に大事だと思っています。
 そういうところからも、小さいころから法律を知ったり、納税の意味を知ったり、会社をつくること、働くこと、雇うこと、雇用されること、そういった日常生活の法律とか制度とかの決まりというのが、たくさん話を聞く機会というのは与えてあげてほしいと思います。
 京都市長さんの話なんですが、学校が宗教だとか経済とか政治というところから隔離をされ過ぎてしまっていて、無菌状態になっていると。なので、実際のその知識を生かして働く知恵にするには、子供の学びのフィールドを社会全体に広げることが必要だと言ってます。だから子供のときに、何ですか、ちょっと話し過ぎじゃないのと薬物の話をするとか、ちょっと凶悪な犯罪をするというのは、場合によっては小学1年生には早いんじゃないのとか、小学校のときにそういう薬物教育どうなのという話もあるかもしれませんが、そういうところから遠ざけ過ぎていて、学校卒業したときに、突然実社会を知って、何ですか、対応できないとかそういうこともあるので、その教育の中に実際の社会の問題をもっと入れてあげて、広い視野を持たせてあげることが大事じゃないのと京都市長はそういうふうに言って、京都市でもそういう法学教育というのを力を入れるというような話を聞いたことがあります。
 小学生に法と聞いてどういうことを思い浮かべますかという話をすると、縛る物とか怖いというイメージを持っている小学生が多いようです。
 本当は、自分が小学校のときに、法学についてどういう教育を受けたかなというと、やっぱり憲法の9条の話を受けました。ただ、自分の小学校の先生だけかもしれませんが、覚えろと。9条を覚えろ。それから前文を覚えろ。それだけで、覚えて苦しい、つまらないというそれだけの記憶しかありません。
 やっぱり本当は憲法というのは、縛る物とか怖いものではなくて、もう星の数ほどある法律の中で唯一これやっていいよ、これもやっていいよ、自由であって、自由とか権利を与えるって本当はすごい幸せ気分になるような法律のはずなのに、そういう授業のやり方ができてないから、法律っていうものを法学部を出た人だとか法律を扱ってる職業の人たちだけである種特別なものになっていて、一般のものになってこない原因というのもその辺にあるんじゃないのかなと思っていますので、外部講師を採用して採用されるというか、頼んで、講師に来てもらうとか、日常的にそういうルールづくりだとかルールを守るとかそういった教育ってうんとたくさんしていただきたいなと思っています。ぜひよろしくお願いします。

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