飼い犬等について(平成22年6月定例会一般質問その2)

一般質問内容 平成22年6月22日

  1. 市議会のインターネット動画配信について
  2. 飼い犬等について
  3. 市民会館について

会議録検索システム

一般質問の議事録 平成22年6月22日

 それから次に行きますが、次に動物の話なんですが、愛玩動物についてなんですけれども、全国の行政書士で組織をしている動物法務協議会という協議会があるんですけれども、そこで私、北陸と信越支部の支部長をやっている関係で、いろんな相談を受けたりとか情報をもらったりということがあるんですが、非常に今、ペット問題って社会問題化しておりまして、近年の少子化の影響もあって、犬や猫といういわゆるペットなんですが、もうペットという存在から本当に、まさに家族の一員という存在にまで大きなものになってきています。一緒にお墓に入りたいだとか、自分の財産をペットに相続させたいという相談も実際にあります。ペットというのは御存じのとおり法律上は物ですので、ペットに実際相続させるということは無理なんですけど、いろいろ方法はあるんですけれども、そういう相談もあるくらい本当に家族の一員と考えている人も多くなってきています。
 その愛玩動物の飼い主等に関する規制に関しては、民法718条で動物の占有者の責任、飼い主が、過失か何かで人に損害を与えちゃった場合に、それを賠償しなきゃいけないだとか刑法上の過失傷害などありますが、直接的に定めているものとしては、昨年から長野県では施行されているんですが、動物愛護条例が21年に長野県で施行されております。
 動物を飼うというのは本当に不確実性とともに生活しているといっても過言ではなくて、いつもはかまない犬が何かの大きな音に驚いたりして突然人をかんでしまうというのが本当によくある話です。よく交通事故で人を引いてしまって、一生が台なしになったという話はよく聞くかと思うんですけど、それと同じような状況がペット問題でもあります。隣のおばちゃんをかみついちゃったとか、おどかして腰の骨折っちゃったとか、そういうのでもうそこに住めなくなっちゃったりとか、かわいがっていたペットを殺処分しなきゃいけないとか、そういう悲しい問題って非常に多く出てきています。
 そこで私は、飼い犬だとか飼い猫によるトラブルを少しでも少なくしてほしいという思いから、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準というものが14年に策定されているんですが、それをぜひ伊那市として周知徹底をしていただきたいと思っています。
 今、この中継をごらんになっている皆様のためにも説明をさせていただきますけれども、この家庭動物等の飼養及び保管に関する基準というのは、動物愛護法の5条で「内閣総理大臣は関係行政機関の長と協議して、動物の飼養及び保管に関しよるべき基準を定めることができる」と規定されていまして、それを受けて中央環境審議会の動物愛護部会において検討されて、14年に策定されたというものになっています。
 人と動物の共生社会の実現のために飼い主の基本的な責務が定められています。その中でも犬を飼うときにはつないでおきましょうとか、本当に当たり前のことから書いてあるんですけれども、ちょっとおもしろいなというのは猫の飼い方として、屋内使用に努めましょうということが書いてあります。つまり、外で飼うんじゃなくて家の中で飼いましょうということなんですが、これ猫にとっては窮屈でかわいそうじゃないかと思うかもしれませんが、猫を外で飼うって結構リスクのほうが大きいんですよね。猫のエイズというのがあるんですけど、外で遊んでいて感染してしまうと本当に数日で死んでしまうだとか、猫のためにも大事ですけど、猫ががりがりっと隣の家の車をよじ登って傷つけちゃったというのは器物損壊、修理代賠償しなきゃいけないですとか、ととっと塀からおりたときに、おじいちゃんが大事にしていた盆栽倒しちゃったというと、それもまた損害の発生になってしまうので、猫本人というか本猫にとっても飼い主にとっても、また被害者になる人にとっても猫というのは屋内で大事に育ててあげるというのが一番望ましい姿だと思っております。
 一個一個説明していくと長くなりますので、この辺ですが、この基準を周知するというのをすごくお願いしたいんですが、今までに伊那市として、例えば市報だとか飼い主の登録に来る人だとかに、こういう基準があるので気をつけて飼ってくださいねとかいう指導というか案内というのをしたことはあるかどうかをまずお聞かせください。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
     (市長 白鳥 孝君登壇)

◎市長(白鳥孝君) 家庭動物等の飼養及び管理に関する法律という基準ということは動物愛護法に基づくものでありまして、この基準を市民に対して過去に周知をしているかどうか。この質問の答えとしては、この基準に関しての周知は特にはしておりません。というのは県の条例の中に長野県動物の愛護及び管理に関する条例、愛護条例なんですけれども、この中で規定していることは家庭動物等の使用及び管理に関する基準と同じ内容でありますので、このことについて実は平成21年に改正されて、その際に市報の10月号で広報を行っています。そのことがしているかと言えば、準拠したものとしてはしているということになろうかと思いますけれども、家庭動物等の飼養及び管理に関する基準そのものの周知というものはしてはおりません。
 今後、ペットブームが続いているというか、続いて久しいんですけれども、動物を飼っている全員の方に適正な飼育に努めてもらうために市報及び動物愛護週間などを通じて広報を行ってまいりたいと考えております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 非常に動物を飼う人にとっては憲法というようなくらい知っておいていただきたいものです。その動物愛護条例と込みでまた周知する機会があれば、していただきたいなとは思っておりますのでよろしくお願いします。
 その動物に関しての2つ目の質問なんですが、狂犬病予防法によって狂犬病が発生した場合に備えて、飼い主に居住自治体に犬の登録をするような義務づけがなされています。当然伊那市でも飼い犬登録というのをしているわけですが、しかし、実際には面倒くさいなどの理由で、すべての飼い犬が登録されているにはほど遠い現状になっていると思います。現在、伊那市では実際にどのくらい飼われているという、それはわからないと思うんですが、どのくらい飼われていて、大体何割くらいが登録しているのだと予想というか、お考えかお聞かせください。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
     (市長 白鳥 孝君登壇)

◎市長(白鳥孝君) 実数値というか、予測も含めた実数値について、また担当の部長からお答えしたいと思うんですけれども、考え方としては、犬の所有者というのは犬を取得した日から30日以内にその犬の所在地を管轄する市町村長に登録を申請しなければならないという、そうした狂犬病予防法の規定があります。それに基づきまして登録をされていると判断するわけですけれども、その実数値というのがどうなっているかということについては、登録件数だけ言えば4,526頭ということなんですけれども、その実数値との差異について、ちょっとまた担当からお答え申し上げたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 沖村市民生活部長。

◎市民生活部長(沖村直志君) ただいま市長がお答えいたしましたけれども、実数というのは実はわかっておりません。そうした中で狂犬病の予防注射等の数字、きょう持ってきておりませんけれども、登録数とそんなに差異がないというふうに認識をしておりますので、把握はできておりませんけれども近い数字が4,526頭ではないかと、こういうふうには考えておるところでございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) その狂犬病の予防法の周知とあと登録を促進するために実は、ことしの1月から板橋区で飼い犬に住民票を発行するというサービスが実際に始まっています。そこには犬の名前だとか住所、生年月日、毛色、登録番号の記載のほかに予防接種をしたかどうかという記録欄が設けられているということで、非常におもしろい試みなんじゃないかなと思っております。その住民票をくれるなら、じゃあ登録行こうかと、そんな単純にはいかないとは思うんですけど、狂犬病というのがうんと怖いもので、その管理のためにも登録が必要だということを周知する、広報する手段としては非常に有用じゃないかなと思いますが、伊那市でもこのような取り組みが行われるとおもしろいなと思いますが、御見解をお願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 沖村市民生活部長。

◎市民生活部長(沖村直志君) 現状では住民票ということは考えてはおりませんけれども、個人の責任でございますので機会あるごとに飼い主に周知をしていきたいと、このように考えております。
 先ほどの板橋区の住民票に載っている項目でありますけれども、これは狂犬病の施行規則第3条によって決められております。その中には登録番号とか登録年月日とか所在地、それから種類とか毛の色、生年月日、性別、それから名前と。それから狂犬病予防注射の実施記録も載るようになっていまして、それぞれ市町村で育犬のソフトがありまして、伊那市でもそのソフトがありまして、そこに登録をしてあるということでございます。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 板橋区でまだ始まったばっかりなので、どんな効果があるかって具体的にはよくわからないんですけれども、新聞報道などによるとペットの住民票をもらうことによって、散歩仲間とかに自分の犬の住民票を見せ合ったりなんかしてコミュニケーションを図るとか、そういう話も出ていますけれども、仮にですけど伊那市が導入した場合に、どの程度の費用がかかりそうかとかいう試算は、もしあったらでいいんですけれども、よろしくお願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 沖村市民生活部長。

◎市民生活部長(沖村直志君) その試算はしてございません。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) 事前に言ってなかったのでいいです。
 板橋区の場合は、はがき大のものに印刷して配るということですので、登録をすることによって、データベースはできていると思うので、それを印刷して出してあげるだけの感じだと思うので、素人考えではそれほどかからないような感じはしますけど、新しいことを始めるというのはお金が当然かかるのであれですけれども、先ほど部長さんの話でペットの登録とか、個人の責任だということだったんですけど、個人の責任は個人の責任なんですが、その登録率を向上させるというのが行政の責任だと思いますので、現状ですべての人が登録をしていないということが実際にあるので、それをできるだけ登録率を上げようという何かの施策はありますでしょうか。お願いします。

○議長(伊藤泰雄君) 沖村市民生活部長。

◎市民生活部長(沖村直志君) これ、先ほどの質問にもあろうかと思いますけれども、先ほど、市報等で動物愛護週間等々にもやはり啓蒙・啓発をしていくということじゃないかと思います。
 それから狂犬病の予防注射につきましても原則的には6月までに注射を済ますように実はなっておりますけれども、それを過ぎても年3回予防注射をするようにということで、接種していない所有者には、はがきを出して徹底をしているということも実はございますので、そういった意味で今後もそのものについては徹底をしていきたいと、このように考えております。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) できるだけ登録率というのを100%に近づけたほうがもちろんいいと思いますので、またぜひよろしくお願いいたします。
 次に行きますけれども、ちょっとここ、いきなり訂正のお願いなんですが、通告の内容だと(3)で「傷害保険を案内すること」って書いてありますが、これ、個人賠償責任保険ということでちょっと変えていただきたいんですが、よろしくお願いします。
 一番最初ペットの話で、一番最初にもうお話しさせていただきましたが、飼い犬の咬傷事故、かみついて傷をつける事故ですけれども、咬傷事故によって人生を大きく変えてしまった人というのは本当に非常にたくさんいらっしゃいます。いつもはおとなしいのに何かの音で驚いて通行人に飛びかかってしまって大けがさせてしまったとか、かみついてしまっただとかそういったことが多く発生しています。
 このような事故が起こった際に何が一番問題になるかというと、やはり賠償金の問題、それ以前に御近所づき合いというのもあるんですが、実際の大変な問題としては賠償金の問題というのがあります。入院費だとか治療費、通院費、休業損害などかかってくるわけですが、算定の仕方としては大体交通事故のときと同じような考え方をしています。ただ、交通事故との一番大きな違いというのが、交通事故の場合には任意保険に入っている。自賠責もそうですけど、保険に入っているので、加害者本人が懐を痛めるというか、大きな出費を強いられるということは少なくなっているわけなんですが、もちろん動物の咬傷事故なんていうのは、そんな動物事故保険なんていうのは普通にはないですので、こういった賠償金の問題というのが大きくなってきています。
 以前相談に来られた方が犬の登録に行ったときに、こんな保険があるよと紹介してくれるだけでも私みたいな問題を抱える人は減るんだけどなあと言った話が、個人賠償責任保険という保険は年額1,000円台から3,000円ぐらいまでの結構安い保険なんですけれども、飼い犬が他人にかみついて、けがをしたとかいう賠償金も補償されるものがほとんどになっています。そういったものがあるよということを一言、登録行ったときの窓口で言ってくれると、そんなこともあるのかということで、かみつくということにも気をつけるし、そんな保険があるというんだったら、その保険にも入って備えておこうとかそういうこともあるので、そういうのを毎回毎回登録来てくれた人に伝えてくれると僕みたいな第二の困った人が出てこないので、ぜひお願いしたいんだけどという話をされたことがあるので、そういった保険を具体的に、どこどこ保険何とかと紹介するのは無理な話だと思いますが、そういった保険があって、動物のかみつき事故にも対応できるらしいよというような情報を登録に来た人に提供するということは可能でしょうか。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
     (市長 白鳥 孝君登壇)

◎市長(白鳥孝君) 今現在、咬傷事故についての案内というのは行政では行ってはいません。私も犬を3匹飼っておりまして、年間、掛け捨てなんですけれども保険には3匹とも入っております。このことはペットを飼っている方は多くは知っているのかなあと思うんですけれども、もし知らないでそうした咬傷事故によって不幸な場面に陥る方がいらっしゃるとすれば、例えば登録のときに、そういう保険制度があるということぐらいは案内ができるのかなあとは思います。また具体的にそんなことが、具体的な保険会社は紹介もちろんできませんけれども、そんなことが可能かどうかというのは検討の余地があろうかと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) ペットに関しての保険というのは市長入られているということなんですけれども、ペットの医療保険とか医療共済というものとまた別にペット用ではない個人賠償責任保険のほうで、保険の約款とかには書いていないんだけれども、実はペットの事故にも対応するというものがあるので、結構それは御存じでない方は多いかと思いますので、またそれ案内をするについては、ぜひ検討していただいて、前向きに考えていただきたいと思います。
 ここに書いていないですけれども、うちでも7年ぐらい前まで犬を飼っていたんですけど、亡くなるというか死んでしまって、最初に伊那市役所に電話をしたわけです。ペットが亡くなったときにはここに電話下さいというのがあったので、そうすると物すごい悲しんで電話をするわけです。大事な犬が亡くなっちゃったって。それで第一声は何かというと、それはごみになりますので、どこどこに行って埋めてくださいと言われたんです。それは一つの命がなくなって本当にもう悲しい時間に追い打ちをかけられたような気持ちになってしまったので、もうちょっと動物という、法律上は物かもしれないですけど、もうちょっと何か生き物だというような感じで、御愁傷さまと言ってほしいわけではないですけれども、ちょっと気をつけていただきたいなあというのがあります。
 それと、ペットが亡くなったときにここにお電話下さいというのを、今ホームページを見ると生活環境課の環境保全係となっているんですが、亡くなったペットについて環境保全係に電話するって、個人的には、もうごみの処理について電話しているって連想してしまうような感じがするんです。そこに係を新しくつくれとか、係の名前変えろというわけではないんですが、何かちょっと表現の仕方を変えるのもいいんじゃないかなと。これは質問じゃないので要望ですのでいいですけど、もし何か言っていただければお願いしたいですけど。

○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。
     (市長 白鳥 孝君登壇)

◎市長(白鳥孝君) そうですね。いきなり悲しみのところに青菜に塩を塗るような部分があるとすれば、ちょっと考えなければならないと思います。相手の気持ちをおもんぱつかって、しんしゃくしながら電話の対応をするということも私たちの大切なサービスの一環でありますので、これからどういう形が一番適切なのか、また担当のほうでも検討させてみたいと思います。

○議長(伊藤泰雄君) 二瓶議員。

◆3番(二瓶裕史君) ぜひよろしくお願いします。

Share on Facebook
LINEで送る